あなたが食べるお雑煮、どんなものですか?

2016年もあとわずか。
お正月の準備を慌てて始める時期になりましたね。
お正月だからと言って、それほど大げさな準備はしないよ! という家庭も増えてきているのではないでしょうか。
スーパーも、コンビニもお休みなしで営業していますからね。
それでも、元日には、ちょっとしたごちそうや、おいしいお酒などを飲んで
一年の始まりを祝うことかと思います。
おおげさな、おせち料理は準備しない、というおうちでもお雑煮くらいは食べるのではないでしょうか?
さて、この「お雑煮」ひとことでは表せないほどに、
全国各地で様々なものが作られています。
「雑煮」と検索してwikipediaをご覧いただくと、全国各地の様々なお雑煮がずらりと並んでいます。
ウフフスタッフWは、関西出身なので、「関西風お雑煮」しか、これまでに食べたことはありません。
一言で関西風、とは申しましても
「うちとこ、こんなんちがいますんやけど。一緒にされるん、いややわあ」という方も、
いらっしゃるかもしれません、。
ですが、ここはあえてザックリ言わせて下さい。
関西風のお雑煮は「白みそ仕立て」です。
他のおうちのお雑煮を食べたことがありませんので、絶対これ! とは言えませんが
・昆布出汁ベースの白みそ仕立て
・丸餅(焼かない)
・大根、金時ニンジン、小芋(里芋)
これを元日に食べていました。元日に。
ん? 元日以外に雑煮って食べなくない?
じつは、スタッフWの実家では、お正月の3日間はお雑煮を食べていました。
それも3日間とも別々のものです。
元日 白みそ仕立てのお雑煮
これは先ほど書いたものですね。
2日 みず菜雑煮
最近でこそ、みず菜はサラダやなべ物に入れるお野菜として
関東でも頻繁に食べられるようになりましたが、もともとは京野菜のひとつです。
このみず菜雑煮について書くと
・昆布出汁ベースのすまし仕立て
・みず菜
・かまぼこ
・丸餅(焼かない)
こんな感じでした。
紹介しておきながら、こんな感じとは、ずいぶんあいまいですが、
このみず菜雑煮、子どもには不評でした。
今でこそ、みず菜は柔らかくて、生でも食べやすい野菜になっていますが、
いまから30年近く前ですと、みず菜はかなり苦い野菜でした。
父は好んで食べていましたが、そのほかの家族はみなあまり箸が進まず。
どんどん冷めて、餅も硬くなってくるわ、苦みは増してくるわ、
正月早々食欲が減退する食べ物として
年を追うにつれ、作られなくなってきました。
おそらく、この「みず菜雑煮」の由来は「はりはり鍋」から来ているのだと思います。
はりはり鍋、とはクジラ肉とみず菜でつくるシンプルなお鍋。
主に関西地方で食べられていました。
みず菜が半生状態だと食べるときに「バリバリ」と音がすることから名づけられているようです。
近年では、クジラ肉は食べられませんが、
お正月にごちそうであるはりはり鍋のようなお雑煮を食べたいと
わがままな先祖が言ったことから始まったのかなあと推測しています。
そして、3日
3日はなんと、「ぜんざい」です。
小豆とおもちでつくる、お汁粉と同様、冬のおやつとして知られています。
なぜ、3日にぜんざいを食べることになっていたのかは、定かではありません。
いまでこそ、かなりすたれてしまった文化なのかもしれませんが
1月15日は小正月といって「小豆粥」というおかゆを食べる風習もありました。
邪気を払って、一年の健康を願って食べるものです。
ですが、15日なんて、もう仕事も始まっているし、ゆっくり食べていられない。
うちとこの正月は3日で終わり! ぜんざい食べて邪気払っといて! ということだったのかもしれません。
子ども達には大人気のぜんざいでしたが、
3日は大きくなるごとにお友達と福袋目当てに買いものに出かけたり、
自宅でゆっくりと食事をとることも少なくなってしました。
ぜんざいは3日に限らず、食べたいときに食べるがよい、というように変わっていきました。
ひとことで「お雑煮」といっても、各家庭の味があって、それぞれに思い出も詰まったものでしょう。
ふるさとを思い出すもよし、あらたな自分だけの味にチャレンジしても良し。
今年の正月はぜひともあなたの「お雑煮」を作って、味わってみてはいかがでしょうか?