カエル先生「髙橋宏和」のウフフ健康コラム vol.2「ホントは怖いインフルエンザ~ワクチンって効くの?」

カエル先生「髙橋宏和」のウフフ健康コラム vol.2「ホントは怖いインフルエンザ~ワクチンって効くの?」

ufufu.tv医療情報担当のカエル先生こと高橋宏和先生のコラムです!月1回程度の不定期更新の予定ですが、様々な医療健康情報を解説いたします!今回はインフルエンザについて!

ウフフTVスタッフです!私の周りではよくこんな話を耳にします!
「インフルエンザワクチンの予防接種をしたのに、インフルエンザに感染した!」「インフルエンザワクチンの予防接種なんてしなくていいんじゃないの?」
そのあたりを踏まえて高橋先生に解説いただきました!

ホントは怖いインフルエンザ
38℃以上の熱や頭痛、関節の痛みなども出て、普通の風邪に比べて重症化しやすいのが特徴です。重症化すると肺炎を起こしたり脳にまわったりしてホントは怖いのがインフルエンザ。
高齢者など体が弱った人がかかったりすると最悪の場合、死亡することだってあります。約100年前に世界中で大流行したときには全世界で6億人がかかり、2300万人が亡くなりました(1918-1919年スペインインフルエンザ)。
油断してはならない病気の一つです。

ワクチンって効くの?
ワクチン打つと完全に移るのを防げるわけではありませんが、かかっても重症化するのを防ぐ働きがあります。特に高齢者や持病をお持ちのかたは重症化しやすいので、医者としてはワクチン打っておくのをお勧めします。
また、家族に乳幼児や高齢者がいる方も、自分がワクチンを打つことで大事な家族を守ることができます。
ワクチンを打ったからといって完全に防げるわけではないですが、高齢者では死亡のリスクが1/5に、入院のリスクが1/3から1/2になります(厚生労働省資料による)。
世界保健機構(WHO)でも「ワクチンはインフルエンザの感染や重症化を防ぐのに最も効果的」としています。100年前のような大流行を抑えられているのは、世界中でワクチンをはじめとする対策を地道に打っているからでもあるのです。

ワクチンの種類が変わった?
インフルエンザウイルスは大きく分けるとA型、B型、C型があり、流行の原因になるのはA型とB型です。その中でも細かい種類(亜型)があり、流行する型は年によって違います。
できるだけ多くの型に対応できるよう、2015年からそれまでの3種類混合ワクチン(3価ワクチン)から4種類混合ワクチン(4価ワクチン)に変更となりました。
4価ワクチンでは、A(H1N1)亜型、A香港型、B型山形系統、B型ビクトリア系統という種類のウイルスに対応しています。

打つんだったら12月中旬までがお勧め
インフルエンザワクチンを打っても効果が出るまで2週間くらいかかります。
毎年1-2月が大流行する時期なので、打つんだったら12月中旬までに打つのがお勧め。ただ、ワクチンの効果は5か月くらいまでしか持たないので、早すぎてもいけません。
流行は3月くらいまで続くので、逆算すると10月中旬ころから12月中旬の間に打つのがよいでしょう。

13歳未満は2回、13歳以上は1回打つ
13歳未満のお子さんはワクチンの効果が出にくいので2回打ちます。13歳以上でも持病がある人の中には、医者の判断で2回打つことを勧めることがあります。
普通は1回だけでOKです。

地域の流行具合を知るには『インフルエンザ流行マップ』
国立感染症研究所では毎週、各都道府県でのインフルエンザの流行具合を発表しています。
『インフルエンザ流行レベルマップ』といって、同研究所のホームページで誰でもみることができます。過去10年との比較もしていて、2016年は例年より少し早く10月末から流行がはじまっています。

ワクチン以外の予防は、マスクと手洗い
インフルエンザの予防として有効なのは、人ごみを避ける、マスクをする、手洗いうがいをする、十分に休養をとるなどです。
インフルエンザウイルスは人ごみに多いので、不必要に人ごみの中に出かけてるのは避けるのが大事。出かける場合もマスクをしておく、こまめに手洗いするのも大切です。
体が弱っているとインフルエンザにかかりやすくなるので、年末年始、睡眠不足などには要注意。

みんなで冬を乗り切りましょう!

ウフフTVスタッフです!
つまり、インフルエンザワクチンの予防接種をしておけばインフルエンザにかかりにくくなり、感染しても重症化しにくくなるということなのですね!インフルエンザの予防接種なんて意味ないなんて言うのをやめましょう!

参考)厚生労働省資料
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/tool/dl/leaf03-02.pdf

厚生労働省 インフルエンザQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html

国立感染症研究所(『インフルエンザ流行レベルマップ』など)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/a/flu.html

世界保健機構(WHO)(インフルエンザワクチンの有効性について)
http://www.who.int/influenza/vaccines/en/

アステラス製薬(スペインインフルエンザなど)
https://www.astellas.com/jp/health/healthcare/influenza/basicinformation04.html

12637204_975062125895109_1321502053_oカエル先生こと髙橋宏和(たかはしひろかつ)さんは、千葉大学医学部&松下政経塾出身の異色のドクター。

1992年麻布高校卒。1999千葉大学医学部卒、医師免許取得。神経内科医として同大附属病院、成田赤十字病院、下都賀総合病院、松戸市立病院に赴任。2008年千葉大学医学部大学院卒業。医学博士号取得。また医者という立場でありながら2008年松下政経塾に入塾し、「医療体制の再生/科学技術による高齢化社会の克服」について、実践的な研究・政策提言活動を行なう。2011年卒塾後は、松戸神経内科(千葉県)およびJCHO東京高輪病院で診療活動を行いながら、地域医療に関する講演活動などを行っている。著書に『松下政経塾 講義ベストセレクション 地方自治編』(共著)や、『3分診療時代の長生きできる受診のコツ45』(世界文化社)などがある。

2017年1月より月1回「渋谷クロスFM」に出演。
ブログ「カエル先生・高橋宏和ブログ」http://hirokatz.hateblo.jp/も更新中。

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