待ってました! 村上春樹氏の新刊「騎士団長殺し」が2月24日発売
ウフフスタッフWです。
ついに! 待ち望んでいた時がやってきました!!
ああーもう、長いよ! 待ちくたびれたよ!!
そうです、ついに2月24日に村上春樹さんの長編新作「騎士団長殺し」が発売となります!
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※写真は勝手なイメージです(^^;)
騎士団長殺し 著者:村上春樹 出版:新潮社
第1部 顕れるイデア編 第2部遷ろうメタファー編 (定価各 本体1800円+税)
なにを隠そう、スタッフWは村上主義者です。(断じてハルキストではありません)
1か月、時間を早送りしてくれー。今すぐ読ましてくれー。
とはいうものの、すべての村上春樹さんの作品を
手放しで「面白い」というのは難しいかもしれません。作品にはそれぞれ、個性がありますからね。
始めて「ねじまき鳥クロニクル」を読んだときは、「なにこれ、ぜんぜん意味わからん!」が素直な感想でしたし、途中で読むのをやめてしまったことを告白します。
だけど、時が過ぎて改めてまた読んでみようとチャレンジした時「なにこれ、めっちゃ面白い!」に変わっていたことも事実です。
読書は一度挫折しても、時間を置いて再チャレンジできるのが
とてもいいところだとスタッフWは考えています。
さて、それでは村上春樹作品を一度も読んだことがない方に、
新刊「騎士団長殺し」が発売されるまでの、1か月の間にお勧めできる作品はないかと考えてみました。
村上春樹さんは長編作品が有名ですが、短編作品もかなりたくさん執筆されています。
その短編の中から長編へと変貌していくこともありますし、
長編作品に取り掛かる前には、短編作品でいろいろと試しているとのこと。
これは、短編を読んでみると、より村上作品が理解できるのではないかと思います。
「ムラカミハルキなんて、くだらない」と言わずに、読まず嫌いしないで一度読んでみてはいかがでしょうか?
スタッフWがおススメする村上春樹さんの短編作品
1. ねじまき鳥と火曜日の女たち
このお話は先ほど少し紹介した「ねじまき鳥クロニクル」の冒頭部分になっています。
短編として発表された後に、改稿し物語をふくらませていったそうです。
短編小説がきっかけとなり、のちに発展していくことの一番の事例ですね。
ストーリー自体はどこか不遜な気配に満ちたものですので、このお話だけだと「?」で終わってしまうかもしれませんが、おもしろい! と感じたら、「ねじまき鳥クロニクル」に進んでみるのも良いかなと思います。
(短編集『パン屋再襲撃』収録)
2.鏡
今調べてみてわかりましたが、この作品は高校の教科書に採用されていることもあるのですね。
それぞれが持っている「怖い話」を順番にしていくなかで、最後に「僕」が体験した話として語りはじめることで、物語は始まります。
鏡が意味することは何か? など、深く考えようと思えばいくらでも考えさせられる内容ではありますが、単純に、ただの怖い話、としてとらえることもできます。5000文字以下の短いストーリーですので比較的読みやすいと思います。
(短編集『カンガルー日和』『めくらやなぎと眠る女』等に収録)
3.とんがり焼の盛衰
こちら、ちょっとした問題作です笑。
というのも、これは村上春樹さんご自身がこのストーリーの「本当の意味」を教えてくれているからです。
深読みする必要は全くなくて、「ああ、そうなんだ」と思って読むことができます。
ちなみにその「本当の意味」とは小説家としてデビューしたた村上春樹さんが文壇に対して受けたご自身の印象についてを寓話的に表現したものだそうです。(『めくらやなぎと眠る女』のまえがきに記載)
それを知って読むと、「とんがり焼の盛衰」は分かりやすいお話ですね笑
(短編集『カンガルー日和』『めくらやなぎと眠る女』等に収録)
以上、すこし偏りのある3作品をご紹介しました。
なんだか難しく思える村上作品ですが、実際のところ現実に起きている物事を寓話や比喩(暗喩)に置き換えて様々な表現にしている作品が多いです。
明確に「AはBだと思った、なぜならば……」という内容だけではないところが「わかりにくい」と言われてしまう所以なのかもしれません。
ですが、深読みをしなくても十分面白いお話として創り上げられています。
難しく考えずにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?