カエル先生「髙橋宏和」のウフフ健康コラム Vol.4「花粉症がすごく少ない地域ってどこ?」

カエル先生「髙橋宏和」のウフフ健康コラム Vol.4「花粉症がすごく少ない地域ってどこ?」
ufufu.tv医療情報担当のカエル先生こと高橋宏和先生のコラムです!月1回程度の不定期更新の予定ですが、様々な医療健康情報を解説いたします!今回は花粉症についてです!
ウフフTVスタッフです!「くしゃみがとまらない、鼻水が、、、」まわりにそんな人が増えてきましたね、、、花粉症について今回もカエル先生に解説していただきます!なにやら花粉症が少ない地域があるとか(@@)さっそく解説いただきます!
4人に1人は花粉症。花粉症の少ない地域はココだ!
3月に入り、そろそろ花粉が飛び始めました。
眼がかゆくなり、くしゃみや鼻水が止まらなくなる花粉症。日本人の4人に1人は花粉症を持つと言われています。
しかし日本では花粉症の人があまりいない地域があります。それは北海道と沖縄です。
花粉症の原因の70%はスギ花粉。北海道ではスギ花粉は少ししか飛んでおらず、沖縄にはスギは生えていないため、北海道と沖縄では花粉症に苦しむ人が少ないのです。
逆に花粉症が多いのは関東・東海地方です。
花粉症になりやすい人ってどんな人?
花粉症はアレルギーの病気の一種です。ほかのアレルギーの病気を持っている人や、家族に花粉症の人がいる人は花粉症になりやすい傾向にあります。遺伝的な要素が花粉症のなりやすさと関係しており、研究が進められています。
花粉症は2タイプ。使う薬も異なります。
花粉症は大きく分けて2タイプにわかれます。くしゃみ・鼻水型と鼻づまり型。
くしゃみ・鼻水型ではくしゃみや鼻水が止まらず、重症になると一日に20回以上くしゃみをし続けます。
鼻づまり型は鼻がつまって頭がぼーっとするタイプ。
くしゃみ・鼻水型か鼻づまり型か、タイプによって使う薬が変わってくる可能性があります。
くしゃみ・鼻水型では抗ヒスタミン薬と呼ばれる種類の薬が使われることが多いです。薬品名ではザジデン、セルテクト、アレグラ、アレジオンなどが抗ヒスタミン薬にあたります。抗ヒスタミン薬の中には眠気が強いものもあり、内服中は車の運転が禁止になるものもあります。病院で処方を受けるときは、車を運転する場合には必ず運転してよい薬かどうかを確認してください。
鼻づまり型で使われることが多いのは抗ロイコトリエン薬。薬品名でいうとオノンやシングレアが抗ロイコトリエン薬にあたります。
花粉症、根本から解決したい!
薬の内服は症状を和らげる目的で行う対症療法の一つです。
もっと根本から治療したい場合には、根治療法を行います。
根治療法で重要なのはまず花粉をできるだけ取り込まないこと。外出時にはメガネとマスクで防御します。花粉の多い時期には外出を控え、外出から帰ったあとには髪や服についた花粉をよく払います。部屋の掃除を徹底して、花粉を部屋から除去します。
そのほかの根治療法では、花粉の抽出液を計画的に繰り返し注射することで花粉に体をならしていくアレルゲン免疫療法(減感作療法)、注射ではなくスギ花粉を舌の下に入れてから飲み込む舌下免疫療法があります。
ところでヨーグルトって効くの?
薬以外の対応として、市販の漢方薬や甜茶(てんちゃ)、ヨーグルトや乳酸菌を取るなどの方法が行われていますが、今のところ花粉症にばっちり有効かどうかははっきりしないようです。
花粉症は命に係わる病気ではありませんが、仕事や家事にも差し支えることがあります。面倒でもきちんと診療所や病院で相談してみてください!
参考文献)
大久保公裕『花粉症 的確な花粉症の治療のために』
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000077514.pdf
岡本美孝『花粉症の民間療法について』
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/okamoto.html
厚生労働省『花粉症Q&A』
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/kafun/ippan-qa.html

1992年麻布高校卒。1999千葉大学医学部卒、医師免許取得。神経内科医として同大附属病院、成田赤十字病院、下都賀総合病院、松戸市立病院に赴任。2008年千葉大学医学部大学院卒業。医学博士号取得。また医者という立場でありながら2008年松下政経塾に入塾し、「医療体制の再生/科学技術による高齢化社会の克服」について、実践的な研究・政策提言活動を行なう。2011年卒塾後は、松戸神経内科(千葉県)およびJCHO東京高輪病院で診療活動を行いながら、地域医療に関する講演活動などを行っている。著書に『松下政経塾 講義ベストセレクション 地方自治編』(共著)や、『3分診療時代の長生きできる受診のコツ45』(世界文化社)などがある。
2017年1月より月1回「渋谷クロスFM」に出演。
ブログ「カエル先生・高橋宏和ブログ」http://hirokatz.hateblo.jp/も更新中。
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