カエル先生「髙橋宏和」のウフフ健康コラム　Vol.6「突然＆最悪の頭痛にご用心」

ufufu.tv医療情報担当のカエル先生こと高橋宏和先生のコラムです！月1回程度の不定期更新ですが、様々な医療健康情報を解説いたします！今回は「頭痛」についてです！一言で頭痛と言っても色々あるんです！


国民の4人に1人が悩んでいる頭痛。
みなさんも頭痛に悩んでいませんか？
今回は、みんなが悩んでいる頭痛についてご説明します！

頭痛もいろいろ
頭痛の原因はまさにさまざま。
くも膜下出血や脳出血という命に関わる頭痛から、もっとも多い緊張型頭痛までいろいろ。
世界各国の頭痛の専門家たちが話しあって決めた国際頭痛分類では頭痛をもたらすものとして10種類以上の原因を挙げています。

最も多いのは緊張型頭痛で、これは慢性的で鈍い頭痛です。
緊張型頭痛に悩むかたは、「頭が重い」、「締め付けられる」、「こめかみが押されるよう」、「頭の後ろになにかくっついているよう」というふうに頭痛を表現することが多いです。
緊張型頭痛は、精神的ストレスや動かないことなどが原因になります。パソコンに向かって同じ姿勢で長時間作業するなども緊張型頭痛の原因の一つです。肩こりや首のこりの、頭バージョンだと思っていただければイメージしやすいかと思います。

片頭痛も有名な頭痛の一つです。
片頭痛の場合には、脈を打つような頭痛。ずきんずきんする激しい頭痛で、吐き気を伴うことも多いです。片頭痛がひどいと、動くこともできません。音や光、においなどに敏感になるのも特徴で、片頭痛の患者さんは「家族が大きい音でテレビを見ているととても嫌」、「片頭痛がはじまると部屋を暗くして寝ていたい」などと言ったりします。

そのほかにも夜中に目に差し込むような激痛が起こる群発頭痛、瞬間的なびりっとした痛みが特徴的な三叉神経痛などが国際頭痛分類で論じられています。

このように、頭痛にはいろんな原因がありますが、どうやって見分けたらよいでしょうか。
大事なポイントは3つ。

頭痛を見分ける3つのポイント
・今までと同じ頭痛か
・どんな痛みか
・市販薬が効くか

今までと同じ頭痛か
まれだけど命に関わる頭痛として「くも膜下出血」があります。
脳の血管が破裂して起こる頭痛で、このくも膜下出血の特徴は「突然起こる生涯最悪の頭痛」。英語で「sudden & worst」といって、今まで経験したことのないような頭痛、「金属バットでぶん殴られたような頭痛」がほんとに突然おそってきます。
くも膜下出血は脳の血管が破裂するまでは症状はなく、破裂した瞬間にどかんと症状が出ます。「突然」の発症がくも膜下出血のキーワードです。
緊張型頭痛や片頭痛は何度も起こります。それに対し「くも膜下出血」は今まで経験したことのないほどひどい頭痛が襲ってきます。「生涯最悪」がくも膜下出血のもう一つのキーワードです。

どんな痛みか
頭痛の専門医は、患者さんがどんなふうに症状を表現するかに注目します。
「しめつけられる頭痛」と患者さんが言えば緊張型頭痛かも、「ずきんずきんとする頭痛」と言われれば片頭痛かも、と専門医は疑います。
どんな痛みかを言葉で細かく表現して専門家に相談してみてください。

市販の頭痛薬が効くか
緊張型頭痛では市販の頭痛薬はよく効きますが、片頭痛や群発頭痛などではあまり効きません。片頭痛や群発頭痛ではそのかわりにトリプタン製剤と呼ばれる薬がよく効きます。
こうした薬は病院で処方してもらえますので、市販の頭痛薬が効果ないかたは一度病院でご相談ください。

参考サイト
日本頭痛学会ホームページ、頭痛大学ホームページ

カエル先生こと髙橋宏和（たかはしひろかつ）さんは、千葉大学医学部＆松下政経塾出身の異色のドクター。

1992年麻布高校卒。1999千葉大学医学部卒、医師免許取得。神経内科医として同大附属病院、成田赤十字病院、下都賀総合病院、松戸市立病院に赴任。2008年千葉大学医学部大学院卒業。医学博士号取得。また医者という立場でありながら2008年松下政経塾に入塾し、「医療体制の再生/科学技術による高齢化社会の克服」について、実践的な研究・政策提言活動を行なう。2011年卒塾後は、松戸神経内科（千葉県）およびJCHO東京高輪病院で診療活動を行いながら、地域医療に関する講演活動などを行っている。著書に『松下政経塾　講義ベストセレクション　地方自治編』（共著）や、『3分診療時代の長生きできる受診のコツ45』（世界文化社）などがある。

2017年1月より月1回「渋谷クロスFM」に出演。
ブログ「カエル先生・高橋宏和ブログ」http://hirokatz.hateblo.jp/も更新中。

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