カエル先生・高橋ひろかつのウフフ健康コラムvol.9『今年の夏は手足口病が大流行!』

ufufu.tv医療情報担当のカエル先生こと高橋宏和先生のコラムです!月1回程度の不定期更新ですが、様々な医療健康情報を解説いたします!今回は「手足口病」についてです!

今年の夏は手足口病が大流行
2017年夏、大流行しているものといえば『手足口病』!
子どもがメインの病気ですが、大人もかかります。2017年夏はこの『手足口病』が大流行中で、東京都や神奈川県などで手足口病警報が発令されています。
主な症状は、手や足の裏、口の中の小さな水泡(ぶつぶつ)。ほとんどの場合は軽い症状で自然に治ります。発熱や頭痛が出る場合や、ごくまれに重症化することもありますので要注意。
高熱が続く場合には「夏かぜだろう」と決めつけずに病院を受診してください。

手足口病の症状は?
手足口病は、その名のとおり手や足、口の中に小さな赤い水泡(ぶつぶつ)ができます。
水泡ができるのは感染してから3~5日後。熱が出るのは手足口病にかかった人の3分の1程度のようです。
なんとなくだるいとか食欲がないとかの症状からはじまり、のどの痛みが出てから水泡が出るというのが典型的な例です。
手足口病の多くをしめる子ども、特に小さな子どもの場合には自分の体の症状を言葉で説明することができません。小さな子どもの場合には、なんとなく不機嫌な状態が続き、熱が出て手足口に水泡が出てきて気づきます。

手足口病のうつりかた
手足口病はコクサッキーウイルス、エンテロウイルスなどいろいろなウイルスで起こります。手足口病にかかっている人がくしゃみをしたときに、そのノドから飛び出たウイルスを吸いこんでうつることが多いです。
それ以外にも、手足口病にかかった大人や子どもの便からうつることもあります。手足口病にかかる人のほとんどは5歳以下の子どもなので手足口病にかかった子どものオムツをかえるときなどにウイルスが手についたりします。感染予防には手洗いの徹底が重要です。

かかったらどうするの?治療法は?
手足口病の特効薬は今のところありません。
もしかかっても、大半の場合は軽くすむので経過観察でよいでしょう。
まれに重症になることがあるので、高熱が続く場合などは念のため病院を受診してください。
もし自分が手足口病にかかってしまったら、まわりにうつさないようにしましょう。
くしゃみでうつるのを防止するためにマスクの着用したり、手の水泡からうつるのを防止するために洗面所のタオルを家族とは別のものを使ったりなどの工夫が必要です。

かかってしまったら学校や仕事は行っていい?
今のところ、手足口病にかかった場合でも法律的には登校は禁じられていません。
症状がほとんどの場合軽いこと、感染期間が長いことが主な理由と思われます。
手足口病の場合、本人の症状が治ってからも2~4週間は便からウイルスが出ていて、その間ほかの人にうつす危険性があります。ただそれだけ長い間登校禁止するわけにもいかないのが現実です。
学校や仕事に行くかどうかは、本人の症状が重いか軽いかで決めればよいですが、まわりの人にうつさないために、くしゃみが出る場合などはあまり出歩かずに体を休めるのがお勧めです。

参考サイト・文献)
日本医師会 手足口病Q&A
国立感染症研究所 手足口病とは
『内科学』第九版(朝倉書店)p.271

12637204_975062125895109_1321502053_oカエル先生こと髙橋宏和(たかはしひろかつ)さんは、千葉大学医学部&松下政経塾出身の異色のドクター。

1992年麻布高校卒。1999千葉大学医学部卒、医師免許取得。神経内科医として同大附属病院、成田赤十字病院、下都賀総合病院、松戸市立病院に赴任。2008年千葉大学医学部大学院卒業。医学博士号取得。また医者という立場でありながら2008年松下政経塾に入塾し、「医療体制の再生/科学技術による高齢化社会の克服」について、実践的な研究・政策提言活動を行なう。2011年卒塾後は、松戸神経内科(千葉県)およびJCHO東京高輪病院で診療活動を行いながら、地域医療に関する講演活動などを行っている。著書に『松下政経塾 講義ベストセレクション 地方自治編』(共著)や、『3分診療時代の長生きできる受診のコツ45』(世界文化社)などがある。

2017年1月より月1回「渋谷クロスFM」に出演。
ブログ「カエル先生・高橋宏和ブログ」http://hirokatz.hateblo.jp/も更新中。

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